10月12日(5日目)。
起床後、即カーテンを開けて天気をチェック。
雨が降る事は無さそうだが、朝もやなのか曇ってるのか分からないボンヤリした天気だ。
これが朝もやで、太陽が登ったらカラッと晴れる事祈る。
今日の日程は以下の通り。
1)インターラーケンからラウターブルンネンまでバス移動し、ヴェンゲルンアルプ鉄道でクライネシャイデックへ。
2)クライネシャイデックでユングフラウ鉄道に乗り換え、ユングフラウヨッホのスフィンクス展望台へ。
3)クライネシャイデックまで下山し昼食。
4)昼食後グリンデルヴァルトへ降り、一路本日の宿泊地であるドイツ・フュッセンへ。
こんな感じ。
カタカナが多くて当時は理解出来なかったんで、この旅記を書いている翌年1月21日にいろいろ調べながら書いています(笑)。
バスに乗り込みラウターブルンネン駅へ移動。
どうやら朝に見たボンヤリした空は朝もやだったらしく、太陽が登れば素晴らしく晴れた1日になりそうな感じだ。
一番腫れて欲しい日に晴れるなんて、俺らはなんて運が良いんだろうかね。
そんな道中、添乗員さんから聞いた話にビックリ。
前日にスイスでは記録的な大雨が降り、電車は止まるは道路は流されるはでとっても大変な一日だったみたいなのだ。
その為、前日にスイスに行った日本からのツアー客は大変だったみたいだ。
その人達はその後フランスに移動したみたいなんだけど、TGVがストライキを起こしてバスでパリまで移動したらしい。
一方、俺らはTGVにも乗れたし、ユングフラウヨッホでも快晴の予感。
ラウターブルンネンへ行く途中、流された線路や土砂崩れを起こしているのを見て、俺らはなんて運が良いんだろうかと心から思った。
まだ太陽が登りきっておらず周囲は薄暗い。
でも、空は明るい。
そうか、周りの山々が高いから、夜が明けてしばらくしないと陽の光が街まで届かないのか。
そのせいもあり、まだ全然登っていないのに結構寒い。
下でこんなに寒いなら、上に上がったらどんだけ寒いんだろうね。
ここからヴェンゲルンアルプ鉄道と言う電車でクライネシャイデックまで登る予定。
発車まで時間があったので、ラウターブルンネン駅をウロウロした。
なんでヨーロッパっていちいちお洒落なんだろうね。
駅のホームも、これから乗り込む電車も、周辺の建物も全てが素敵だ。
発車の時間が近づき、添乗員さんから切符を貰った。
これから行くユングフラウヨッホにあるスフィンクス展望台が描かれた綺麗な切符だ。
電車の中もウッディな感じでとっても可愛い。
驚いたのが、椅子に傾斜がついてる事。
これは、山を登る時に進行方向に背を向けてる人が椅子からずり落ちない様についてる傾斜なんだな。
いろいろ考えられてるんだね。
時間になりクライネシャイデック行のヴェンゲルンアルプ鉄道が出発。
アルプス観光のスタートだ。
電車が走り出したら即効で絶景が目に飛び込んできた。
両脇を直角に近い崖に囲まれた谷に村が広がっている。
ラウターブルンネンは氷河で削られたU字谷の底に広がる村と言う話だが、この景色がまさにそれだ。
やばい、すっごい絶景。
可愛い家々の両脇にそそり立つ絶壁。
その絶壁から流れ出る滝。
そして、U字谷の向こうに見える雪化粧をした山々。
これぞアルプスだ。
出発後わずか数分でアルプスの自然に魅了されてしまった。
しかし、アルプスの絶景はこんなもんじゃなかった。
電車が山を登れば登るほど次から次へと現れる絶景の数々。
夢中で写真を撮りまくったよ。
前日に雪が降ったお陰で、山肌は岩の灰色と雪の白でコントラストがとても綺麗。
前日にココに来た観光客は気の毒だったけど、俺らはその雪のおかげでこうして絶景を拝めてる。
俺らは本当に運が良い。
徐々に陽が登りお日様が山肌を照らし始めたら、山肌に反対側の山の影が映りだした。
そして空は雲一つ無い快晴。
凄い絶景だ。
絶景に目を奪われている間にもヴェンゲルンアルプ鉄道はグングン登る。
そしてラウターブルンネンを出発して約30分。
アイガー・メンヒ・ユングフラウの足元にある駅であるクライネシャイデックに到着した。
到着してびっくり。
なんだこの絶景は!
目の前に現れたのはアイガー・メンヒ・ユングフラウのベルナーオーバーランド三山。
凄い。
圧倒された。
なんだこの迫力は。
今まで2000メートルちょいの岩手山しか見た事が無い俺の目の前に、4000メートルの山がそびえ立っている。
本当に「すげぇ…」って言葉しか出てこなかったよ。
ユングフラウとメンヒの雄大さと、アイガーの絶壁。
眼に入るもの全てに感動してしまったよ。
ここクライネシャイデックは、アイガー・メンヒ・ユングフラウに向かう人達が集う峠駅で、アルプスっぽい可愛らしい建物とユングフラウ鉄道の可愛い赤い電車がとっても印象的だった。
ここまで上がってくると昇り始めた太陽の陽が届かず、まだまだ薄暗い。
そのせいもあって非常に寒い。
下界と同じ服装で来てたら100%凍える。
調べたらクライネシャイデックの標高は2061メートルで、我が故郷の霊峰・岩手山とほとんど同じ高さじゃないか。
そりゃ〜寒いわけだよ。
ユングフラウとメンヒの間を見てみると、これから向かうスフィンクス展望台が見えた。
あんな所までユングフラウ鉄道で登るのか…。
なんでも来年でユングフラウ鉄道開通100周年らしく、記念行事も予定されているんだって。
100年も前に良くまぁ〜あんな高い所まで鉄道を通したもんだね。
驚きを通り越して呆れてしまったよ。
スフィンクス展望台の標高は3573メートルだよ。
そこまで岩山にトンネルを掘って鉄道を通しちゃうんだもん。
考えられないよね。
日本の山でそれやったら、地下水脈やマグマに当たってエライ事になっちゃいそうだね(笑)。
ちなみにユングフラウ鉄道の終着駅は、スフィンクス展望台と同じ所にあるユングフラウヨッホって言うんだけど、ヨッホと言うのは肩って言う意味なんだって。
つまり、ユングフラウの山頂を頭とすると、肩の部分にある駅だからユングフラウヨッホって言うんだって。
ちなみにちなみにクライネシャイデックから見たアイガー・メンヒ・ユングフラウとスフィンクス展望台の位置関係はこんな感じ。
クライネシャイデックの標高が2000メートルオーバーだから、それらの高さが分かるよね。
目の前にある3つの山は富士山より高いんだもん。
すっげぇなぁ〜。
ここクライネシャイデックでヴェンゲルンアルプ鉄道からユングフラウ鉄道に乗り換えてユングフラウヨッホへ行く事になります。
ユングフラウ鉄道の電車は綺麗な真紅な車体で、山々に積もった雪に映えてとても綺麗でした。
そして何故か「大津」と言う感じと「日の丸」がペイントされていた(笑)。
帰国後調べたら、クライネシャイデックの麓にあるインターラーケンと姉妹都市なんだってさ。
それで寄贈したんだね。
ユングフラウヨッホに出発する前に、記念撮影用のセントバーナードと一緒に集団写真を撮った。
ユングフラウヨッホ観光が終わってクライネシャイデックに戻り、ランチを食べる時に売ってくれるんだってさ。
記念撮影も終わり、いよいよユングフラウ鉄道に乗り込みユングフラウヨッホに出発です。